泉谷しげる「春夏秋冬」に救われて
ふと涙が出る。泣くのでもない、号泣でもない、ただ 涙。
家族の脳障害の病気。
回復できるのかも、結末もわからず、神のみぞ知る状況で、
過酷な現実に直面する。
家族の、悲惨な結末を想定し、
意識クリアじゃない病者に告げる。
「治らないと家には帰れないよ」
あんなに、帰りたいと言っているのを知っていて
治る確率は低いとわかっていて
それでも投げかける、残酷なことばを。
ふと泉谷しげるの「春夏秋冬」の歌詞が聞こえてくる。
「季節のない街に生まれ
風のない丘に育ち
夢のない家を出て
愛のない人に会う
人ためによかれと思い
西から東へかけずりまわり
やっと見つけたやさしさは
いともたやすくしなびた
春をながめる余裕もなく
夏を乗り切る力もなく
秋の枯葉に身をつつみ
冬に骨身をさらけ出す
今日ですべてが終わるさ
今日ですべてが変わる
今日ですべてが報われる
今日ですべてが始まるさ」
病者の表情に希望を見出し、
新しい何かが始まりそうで、
「春夏秋冬」いい歌に聞こえる。
